特別講義ー未来のデザインー ビジュアライゼーションについて

2017.7.24 第13回の講師の方は隈元章次さんです。

本日の講義内での事例紹介、学びと自分なりの考えを以下にまとめました。

 

隈元章次 / Shouji Kumamoto

- SITE4D 代表

 

ー事例紹介

・1999年〜 webサイトの構築 2008年〜 ソフトウェア開発 2017年〜 IoT創出 

9年ごとに携わって来た内容が変化している。SITAE4Dは web系の会社だが、日本では買収されずに長く会社として生き残っている数少ない会社である。物事の変化は9年周期で起きるといわれているが、現在ではその周期がどんどん短くなっている。また、昨今デザインの重要性が話題になっているが、まだまだデザインへの投資は少なく厳しい状態である。

・産業向けに本気でデザインをする人が減っているが、企業には膨大なデータが蓄積されていて可視化されることが望まれている。

・株価など経営系のデータは瞬時に様々なことが分かることが重要であり、人の違和感などの感覚に訴えかけるグラフィックにすることが必要である。「脳と人体の探求」を落とし込みデザインすることで、グラフなどを瞬時に把握できる形にすることができる。

・EnterpriseからSportsへ  経営戦略とスポーツは近く、プロスポーツにおけるデータの可視化を進める。スポーツにおけるデータは、①戦力データ ②動作データ ③生体データの3つがあり、プロアスリート向けに視覚化するのと同時にファン向けにもデータを視覚化しマニアックなファンやファンコミュニケーションズに役立つようにしている。ただデータを視覚化するのではなく、選手が本人が理解し自分自身のコーチとして動くことを促すようにデザインされている。また、データの資格かだけではなくその他の要素もデザインし全体を作っていく。

・「リズムの探求」1/100のペースで刻む 音楽分野においてドラムデータを可視化し、世界中で共有することで皆がレベルアップするために役立てる。現在はハングアップしないように開発している。また、世界中で使われるため、地域ごとの特色も分かってきた。シンセサイザーのハード部分と同時にソフトを一緒にデザインしたので、より使いやすくかっこいいものが出来上がった。

 

ー講義からの学びと気づき

・仕事をすることの基本として

課題:複雑な仕様、曖昧な境界線、高度な要求 がありそれらを可視化、見地、追跡などの中から技術や人間味:審美眼、洞察力、職人気質によってデザインを進めていく。また、少数精鋭、短期工数、実地検証の体制で行うことで同時並行で多くのプロジェクトを進めることできる。

以上のことが社会に出て働くときにとても重要なことだと分かりました。特に課題がこのようなものであることを学生のうちか少しずつ理解しておくことが必要だと感じました。

・プレゼンをする時は資料ではなく人間味。相手ときちんと話すこと。

授業の課題でプレゼンするときは内容を伝えることに重点を置きがちになってしまい、伝わりやすいように配慮するものの、いつも理屈優先になってしまい人間味のあるものではなくなってしまっていました。しかし、このお話を聞き相手に共感してもらい良い提案だと思ってもらうためには、こういった人間味や、一方的に伝えるのではなく相互のやり取りを大切にしたいと思いました。

・ハードが先でソフトが後な日本

現在の日本物作りはプロダクトのハードを作ってから中のソフトを開発するように別々で作っている方が多いです。しかし、このように作るデザイン性が損なわれたり、使いづらいものになってしまいます。今に純粋にハードのみのプロダクトは少なくなってきているため、どちらも一緒に作っていくことが求められ、どちらのデザインでもできるデザイナーがもっと必要だと感じました。

 

今回の講義を受けて、解析されたデータを可視化することに興味を持ちました。世の中にいっぱいある蓄積され解析されたデータを分かりやすく描画できるか、どのように描画すればよいのか勉強していたいと思いました。また、まだまだ活用されていないデータや蓄積されていないものをどうやって扱っていくかにも興味が湧きました。

 

以上、隈元章次さんの講義まとめでした。ありがとうございました。