特別講義ー未来のデザインー タピエ流「目憶力」

2017.5.8 第4回の講師の方は玉井恵里子さんです。

本日の講義内での事例紹介、学びと自分なりの考えを以下にまとめました。

 

玉井恵里子 / Eriko Tamai

-インテリアデザイナー、株式会社 タピエ代表取締役

・来歴:

 京都生まれ、大阪成蹊大学非常勤講師。
 92年アルフレックスジャパンより独立し東京代々木に「タピエ」設立。
 個人邸・ゲストハウス・寺社建築など、デザインコンシャスな人々へ向けたライフス タイルを提案。
 京都伝統工芸職人とのコラボレーションプロダクトを多数発表。 
 Best Design Osaka インテリアコーディネート部門賞受賞
 ものづくりルネッサンスコンペティション企業賞受賞
 代表作に東光寺涅槃堂(2011年竣工)

 

ー事例紹介

玉井さんのデザインのアプローチ

1.自分の好きなデザイン等、強い興味を持つ

2.「目憶力」による選別

「目憶力」とは 目で好奇心を持ったものを記憶すること。

3.情報をストックする

4.ストックの活用

5.分析

6.選択と組み合わせを考える

7.さらなる探求をし、次につなげる

やはりここで重要なのは、玉井さん独自のポイントは「目憶力」!!

タピエの3本柱 インテリアデザイン、CM・小物レンタル、雑貨の企画・販売

それぞれターゲットが異なり、事業を展開しています。異なることをしていても共通の得られることがあり、それは「企画力、人のネットワーク、情報」だそうです。

具体的な事例は以下に簡単にまとめてみました。

・雑貨:クリエーター雑貨のブームを起こす。企画というものは社会背景のつながっているもので、社会の流れをつかんだり作り出すことです。

・同じコストでも、お客様が面白いと反応してくれるモノを造ることが大切です。コストをかけずに楽しませることも大切な仕事。

・店舗、お客様、クリエーターの三方よしとなるように

・パリでの展覧会を開催「Kawaii et cetera」

・くちぱく:クリエーターが作った一帯の人形を量産化する

・レンタル事業:どう商品が魅力的に見えるか、多角的に世の中の情報を見ることが大切です。

・インテリアプランニング:「いつまでも暮らし 美しく」これは高齢化社会になっていく日本でより生活に楽しみがあるようにというコンセプトです。

インテリア空間ではお客様がどう感じるか考え、何をどこに配置して演出するかで在院します。また、行動パターンによって楽しみ方が変わってくるため、考慮しながら配置します。

・イベント空間:商いで見て回れる、モノを面白く伝える

・仏師にスポットライトを当てた展示会やお寺の空間デザイン

 小さなものから大きなものまで手作りでどこまでできるかが大切です。

箇条書きでまとめてしまいましたが、移乗のようにたくさんのじれいを紹介していただきました。

 

ー講義からの学びと気づき

「目憶力」アップのすすめ

1.鍛える:書籍、美術、映画、などなど様々なものに触れ目利き、見る目を鍛える

2.「身近気づき力」:視点を変え、新たな気づきを得る、感性の引き出しをつくる

3.バランス感覚:高級・リーズナブル両方の良さの究極をみる

4.現場主義:実際に見る、触る、空気感、光、寸法を感じる。五感をフル活用

この4つが目憶力を鍛えるコツです。色々なものを見ることが好きで普段から触れていましたが、もっと視野を広げ意識的に見ること、少しでも気になったら記録を臆していくようにしたいと思います。

未来考について

「10年ごとに時代はガラッと変わる。」 2020年代はヒト・モノ・コトの編集の時代

現在では加速度的にモノゴトが変わっていく時代に感じるため、もっと短いスパンで変化していってしまうと思います。なのでその流れに追いつき、新しい価値と流れを創れるデザイナーになりたいと思いました。

お話を聞いている中で私が気になったのはこれだけの行動力とバイタリティはどこから生まれてくるのだろうか、原動力は何かということでした。

玉井さんの答えは

「コンプレックスからくる、褒められたい、デザイナーは自信満々じゃない。」

というものでした。意外と人の欲求は変わらないものであるとすれば、なぜデザインするのか? それは愛されたいからとの答えでした。仕事を通すと気が弱くても冒険することができるとおっしゃっていました。真の意味を理解できているかは私自身まだ不安ですが、この言葉は心に響きました。

そして、「デザインも一つ発表すると古くなる。けれど怖がらずに先を見続ける。」

この言葉に流行を生み出し様々な事業を起こせる玉井さんの凄さを感じることができました。

 

以上、玉井さんの講義まとめでした。ありがとうございました。